旅だより その23(終わり)
無事に起点とした墨田区に辿り着きました。心境はホッとしています。
歩くのが一日の中心だったのが終わる喜びと名残惜しさとで、
余り浮き足だっていないのは、ホッとしている所が大きく、
思い出になるには時間が掛かります。
ここからは、電車で帰ります。
何と書いたら今の僕が書けるのかぼんやり朝の始まりの電車の音や静けさの中、
裸電球の灯る部屋で考えています。
この「旅だより」と言う場も二十三回目になり
途中「早く歩きたい」と訳も書かず書いていました。
僕は、文を考え、書く能力に乏しく早く歩く=この場も終われると思ってました。
何ものにも縛られたくなく(それは無理なのではないでしょうか)
文の中見など、僕の片隅にある「とくになし」で事足りると思ってました。
(自己満足でそれを他に伝えなくてもいいのかと)
これで終わりだと思うと長く書けてしまいます。
この辺でテンポを上げます。
1. 元来、優柔不断な僕は、「どこが一番良かった」とか悪かったとか
決められません。敢えて簡潔に述べるとするならば何処を中心にしても
遠い遠い近所でしょう。だって、歩いていけるんですもん。
2. 沢山の人達にお世話になり、物質的な物がうれしくないと言ったら
ウソになりますし、沢山頂きました。
でも、戯れ言かもしれませんが、ベンチで会ったおばさんが後を追っかけてくれたり
(お使いを頼んだ子供が帰ってこないので探しに出た母親みたいな)
逆ヒッチのアベックが乗らないと分かると僕なんかの為に物悲しそうな顔をしてくれたり
(いっそそのまま何処か知らない所に連れ去られてしまいたい)
三十〜四十才の男性が「オレも昔よくやったよ」と声を掛けてくれたり……。
そうゆう事がうれしくて、ここまで歩るかせてくれました。
そうゆう事は、物質的な物に勝るとも劣らないと思います。
顔、形、声色も今は曖昧になりましたが、そうゆう人達、
すべてのことに感謝を込めて、ありがとうございました。
3. 最後に付け加えると終始、稚拙な文でお粗末さまでした。
尾仲さんへ
好き勝手書ける場が在った事は、食べ物や趣向品では得られない
大きな支えになりました。
長い間載せてもらってありがとうございます。
近い内にお会い出来ることを楽しみにして、さようなら。
おわり
2月21日 小松崎健一
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約1年11ヶ月の旅を終えた小松崎さん、
2月21日の昼下がり、「街道 リぼん」まで
直接、最後の手紙を持って来てくれました!
ケータイもノートPCも持たずに旅をしていた彼の手紙は、
いつも縦書きの便箋に手書き。
しぶい白の二重封筒で郵送されて来ました。
いつでもどこからでもネットに画像をアップできる時代に
文章のみの連載となったのは、そのためです。
旅の間に撮影したフィルム千数百本分の写真は
この夏、街道 リぼんで見ることができそうです!
小松崎健一 写真展を、どうぞお楽しみに…!
これが小松崎くんだ!